テック入門for賃貸仲介

コンサルして気付いた賃貸仲介の独立開業で失敗する人の共通点

不動産業を開業予定の方やすでに独立・開業した方に向けて巷には流れていない情報をお届けするというコンセプトで、「# 不動産仲介の開業を応援」シリーズを連載しています。

賃貸仲介コンサルタントとしてノマドクラウドのカスタマーサクセスチームで活躍する倉崎から、賃貸仲介で開業する人のよくある失敗についてインタビューしました。

賃貸独立開業で失敗する3つの共通点

ーー本日は不動産開業での失敗事例をテーマにお話をお伺いしたいと思います。

思い描いたビジョンと全然違う内容になってしまって、商売として成り立たず、私のところに相談にこられる方には大きく3つのパターンがあります。

  1. 市場調査が甘いまま出店して失敗
  2. 人員確保ができなかった
  3. キャッシュフローでの失敗

それぞれ、解説していきます。

市場調査が甘いまま出店して失敗

店舗を作る上で、市場調査をすることは非常に重要なのですが、リサーチが甘いまま出店して失敗している事例が多いです。

例えば、出店予定地域での予想反響数、来店率、成約率を把握できてない会社様は多いのではないでしょうか。

また、賃貸仲介店舗を立ち上げたときに、収益を上げるための損益分岐ラインがあります。

損益分岐ラインを超えるための必要な成約数、、その成約数に対しての来店者数、その来店者数を確保するための反響数といった最初の時点での計画を詰めきれていない会社様が多いです。

例えば、駅前一等地に出店して、広告を出せばお客様が来るだろうという希望的観測が強いまま出店して、結局集客ができないという失敗事例はよくあります。

ーー計画を立てるために何をすれば良いのでしょうか。

日本全国で展開されているDX関連の会社さんであれば、データを多く保有されています。システムを導入するかどうかは置いておいて、そういったDX関連の会社様に相談しながら、新規出店を検討することが大切です。

例えば、ノマドクラウドの話をすると日本全国の来店予約率や平均値なども出ていますし、仲介店舗への来店率や来店予約数、申込件数などの情報が蓄積されています。

蓄積されたデータによって、この地域は市場的に供給のほうが多い、需要のほうが多いなどが把握でき、計画を立てる上で参考になります。

また、出店するときに一番注意しないといけないのは競合他社の存在です。競合他社を調べないで出店した会社は失敗をする傾向がありますね。

ーー競合分析の方法を教えてください。

競合する仲介業者様の商圏を把握することが重要です。

競合他社の商圏の範囲は、インターネット広告に掲載している部屋を見ればだいたいわかります。大手の仲介会社様と商圏がバッティングすると、新規店舗はどうしてもお客様を取られやすくなってしまいます。

ですので、まずは他の仲介会社様とバッティングしにくいエリアから出店することをおすすめします。

出店計画で失敗しないためには、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」です。すでに出店している仲介業者様商圏や客層を知り、自分が戦う商圏、客層、価格帯を明確にすると、集客にも取り組みやすくなるでしょう。

まずは、自分の一番安定的な陣地を取って、戦わずして勝てるところを探す。

これをやったほうが明らかに賃貸仲介でも成功します。

人員確保がうまくいかずに失敗

オーナー社長として1人でやるのであれば問題ありません。仕事量を自分のキャパシティ内に抑えるだけですから。

ただ、社員を雇ってスケールしていくとなった時に、その方の不動産業務に関するノウハウが全然足りていなくて、人材的にこれでは難しいという方にお願いすると失敗するケースが多い。

誰かに仕事をお願いするときには、その人材が本当に適しているのかを見極めないといけません。

小さな会社が誰かを雇う際は、分析する能力がわたしは必要だと感じています。

例えば、数値的に管理ができるか、見込みが本当に立てられるか検証できる人を雇い、育成した上で、その人をトップにすることが一番理想です。

分析する能力や数字的なものであったり、反響であったり、人員的な分析ができる能力の高い人を見つけ出して、その人を据えてあげたほうが、成功するでしょう。

ーーとはいえ、なかなかそういった経験をしている人は少ないでしょうね。

そうなんですよね。

もう1点、成功している会社様の人材について触れておきます。

例えば、全然畑違いの売買から賃貸へ来た人でも、頭を柔らかくして、いろいろな人の話を聞いて理解して、その上でもう1回立て直していく能力がある人がいると、成功しやすいです。

最初は賃貸のノウハウがなく、収益が上がらなくても大丈夫です。

間違っていることに気付いて、方向修正していく能力や論理的思考力がある人、そしてPDCAを回せる人なら成功していきます。

資金調達ができずに失敗

最後に会社のキャッシュフローでの失敗事例です。開業してからある程度経っても黒字化できず、資金が不足してきて、そのまま失敗してしまう。

これは黒字化できるまで、どれくらいかかるのか読みが甘かったのです。

一番最初はできるだけ広告など費用のかかる部分をおさえた状態でミニマムに始めたほうが良いとわたしは考えます。

不動産業界に異業種からの参入もウェルカム

ーー今から独立を考えようとしている方々に、メッセージをお願いします。

不動産業界は、新規出店や開業がしやすい業界です。

まだまだやりようはいくらでもあります。

賃貸仲介のことをよく知っている方も、もちろん開業してもらうのも良いのですが、全然違う業種から参入される方もウェルカムだと思ってます。

新たな風が生まれて、光が差して、違う賃貸仲介みたいなのが見えてくるというのも業界全体として、すごく良いという印象を感じています。

不動産業界は昔ながらの古き良き部分もあるので、そこに斬新なビジネスモデルでの出店開業があると、すごく業界的に面白いと思うので、ぜひ入ってきてほしいです。