不動産賃貸/仲介会社向けの顧客管理(CRM)で、自動追客、LINEやチャットによるコミュニケーションを行えるnomad cloud(ノマドクラウド、以下ノマクラ)。今年5月にノマクラ内にビデオ通話機能が実装されました。今回は、このビデオ通話機能を活用してくださっている株式会社Live Design様に活用法から成果まで、使用感をお話しいただきました。
ビデオ通話機能が活躍する局面
− ビデオ通話機能をどのようにご利用いただいていますか?
「大きく2つのケースがあります。
②店舗のスタッフが現地に出向き、スマホのカメラを使い部屋映像をご案内(オンライン内見)
という場合です。外出自粛期間と比べると、現在(2020年6月29日)はオンライン接客を希望される方の率は下がっていますが、そうは言っても全体の2割弱のお客様がオンラインでした。
なお、需要は内見前の接客と、オンライン内見が半々です。弊社としてはやはり対面での接客を一番に考えていますが、さまざまな事情で来店が難しいお客様を取りこぼさないという意味でオンライン接客はとても有益だと思います。オンラインへの誘導方法については、まずは来店のご案内、次に現地待ち合わせ、そして最後にオンラインのご案内をしています」
− オンラインをご希望されるお客様はどのような方々ですか?
「忙しくて来店の時間がとれない方、遠方にお住まいで実際に足を運ぶのが難しい方、小さいお子様がいらっしゃって時間が読めないという方、お身体が不自由な方、コロナウィルスに不安をおもちの方などです。オンライン内見ができることをお伝えすると、お客様の交通費や手間もかからないこともあって『そこまでやってくれるんですか!』と喜んでいただけています。
あとこちらの都合ですが、来店予約をしたものの日数がかなり空いてしまうお客様とのコミュニケーションツールとして利用したり、女性スタッフをご希望の方で、すぐに女性スタッフのスケジュールが空かなかった場合にオンライン内見をお勧めしています」
オンライン対応の課題と役割
− オンライン接客をする際に気をつけている点はありますか?
「オンライン内見の場合は、いつも以上に、事前に条件を細かく確認するようにしています。ご本人がどのような点を重視されるか正確に把握しておけば、内見をする際にも効率的にお客様のニーズに合ったご案内ができます」
− オンライン対応時の成約率はいかがでしょうか?
「オンラインの場合、対面より成約率が低くなっています。初めての引っ越しの方、引っ越し慣れしていない方は、実際に見ないと不安になるのでは? と考えています。一方で、オンラインによる手段があることで、確実に母数は増やせていますし、一人あたりの接客数も増やすことができているので、オンラインという手段は必要だと思います」
ノマドクラウドのビデオ通話の使い勝手について
− ノマクラのビデオ通話機能の使い勝手で気に入っている点を教えてください。
「ビデオ通話機能がアプリのインストールなしで行なえることです。これまで他の類似サービスの利用を試みたことがあるのですが、改めて別のアプリを取得する必要があるとお客様から『よくわからないからやめておく』というお声をいただくことが多かったです。だからと言って、初対面なのにいきなりiPhoneのFacetime等のテレビ電話でおかけするのも距離感が難しいです。しかしノマクラのビデオ通話機能を利用すると、番号不要で、かつアプリ のダウンロードをご案内する手間も不要で、スムーズにオンライン接客ができるのでとても便利です」
− ウィズコロナとなって今後社会情勢がどう変化するか読めない状況ですが、今後オンライン接客をどう活かしていこうとお考えですか?
「やはりいろいろな事情で来店が難しいお客様にもサービスを提供できるのが一番のメリットなので、まずは機会損失をしないためのツールとして活用していきます。それから、まずは一回オンラインで簡単に話をしたいというお客様や、来店予約までの日数がかなり空いてしまったお客様との関係性づくりにも活かしていきます。
オンライン内見をした結果成約しなかったとしても、ノマクラの自動追客機能でまたご縁がつながることもあるので、長期的な目線で運用していくことも大事だと感じています。今後IT重説も増やしていきたいと思っていますし、全社的にIT化を推進しているので、こうした便利なツールはどんどん取り入れてお客様に価値を提供していきたいです」
− ありがとうございました。
コロナショックもそのうちの一つですが、いざというときの対応力を左右したのがITツールの活用度だと感じています。Live Design様はビデオ通話機能をご活用いただくことで、コロナウィルスの懸念によって来店を遠慮されるお客様だけでなく、ご多忙なお客様や遠方のお客様などへの接客も実現されていて、機会損失を最小限に抑えていらっしゃる点が印象的でした。
IT化が遅れがちだった不動産業界内も、近年DXが加速しており、今後はITツールの活用度も差別化ポイントになりうるでしょう。イタンジンではITツールの活用について今後もさまざまな事例を取材してまいります。