「形式や固定観念にとらわれず、挑戦を続ける企業でありたい」という理念を掲げ、福岡を中心に全国で約6,000戸の物件を管理しているCIFO株式会社様。
『電子契約くん』の導入によるリモートワークの実現によって働きやすい職場を実現し従業員満足度を向上させ、仲介会社の利便性向上から客付け力のアップなどを実現した、CIFO株式会社 賃貸管理部主任の三浦様にお話をお伺いしました。
導入のきっかけ/決め手
CIFO株式会社様は、2022年5月18日の宅建業法改正のタイミングから『電子契約くん』をご利用いただいています。導入に踏み切ったきっかけや、決め手についてうかがいました。
── 電子契約くんをご採択いただいた理由と期待していたことを教えてください。
イタンジのサービスを知ったきっかけは、以前私の上司が東京に勤務していた際にイタンジのサービスを利用していたそうで、「非常に使いやすいよ」と話を聞いていたからです。当時は福岡では流行っていませんでしたが、今後福岡でも流行るだろうと思い、導入を決断しました。
電子契約に期待していたことは5つあり、契約期間の短縮、書類の不備を防止、ステークホルダーのやりとりの手間削減、業務効率化、やりとりのオンライン化です。数ある電子契約サービスの中でも、電子申込サービス『申込受付くん』と連携ができたり、仲介会社や申込者などのステークホルダーとのやりとりの手間を削減できたりするため、電子契約くんを採択しました。
特に、弊社は福岡を中心に業務はしておりますが全国に管理物件があるので、郵送の手間やコストを削減するということを切望しておりました。
基幹システムと連携している電子契約システムの方が良いのではという質問を稀にいただきますが、それよりも先に述べた、内見・申込・契約をワンストップでオンラインで実施できる点やステークホルダーとのやりとりをオンラインで実施できる点にメリットを感じているため特段不便に感じておりません。
— 電子契約に限らず、電子化に対してかなり前向きに進めていただいていたという事が強く分かりました。その中でもイタンジの使いやすさやコミュニケーションのハブになっているという点に価値を感じていただいたということ、非常に嬉しく思います。
社内の反応
── 電子契約は社内にとって未知のものかと思うのですが、電子契約導入に対する社内の反応はいかがでしたか?
社内のメンバーからは、『電子契約くん』の導入により純粋に業務が楽になって嬉しいという声を聞いております。
社内向けの業務として楽になったことは、社内のスキルを均一化できた点です。以前は担当者ごとに仲介会社や申込者とのやりとりが属人化してしまっていたのですが、電子契約くんを使うことによって、プロダクトで設定したフローの中で取引を完了することができるため、スキルの均一化を図ることができました。また、やりとりのログをチャットで残すことが習慣化し、言った言わない問題の解決などにも寄与しました
— イタンジのサービスをコミュニケーションのハブとして使い、社内業務の定型化だけではなく、仲介会社にファンになってもらうというお話大変興味深かったです。
仲介会社・申込者・オーナーの反応
── 管理会社様に対して『電子契約くん』をご提案させていただく中で、仲介会社様やオーナー様にご理解をいただけるかが不安という声をいただくことがよくあるのですが、貴社はいかがでしたか?
まず、仲介会社の声からお伝えすると、ネガティブな声は聞かないです。
強いて言えば、電子契約自体が未知のものということで食わず嫌いする仲介会社もいらっしゃいました。しかし、一度電子契約をご利用いただくと、利便性に慣れてネガティブな声は聞かなくなりました。
ポジティブな声としては、通常はどれだけ急いでも申込から契約まで一週間程度かかっていたのですが、申込から契約まで2日で完了した案件があり、仲介会社からは革新的だという声をいただきました。この経験には、仲介会社も驚いていたので、この利便性を一度でも体験すると、自然に市場に広まっていくのではないかと思いました。
また契約にかかる期間を短縮することが可能になるため、客付けしやすい管理会社と認識されることで、客付力がアップするのではないかと考えております。
オーナー様の声をお伝えすると、弊社のオーナー様の属性として若い個人投資家の方が多く、ITリテラシーが高いということもありますが、比較的スムーズに受け入れていただきました。特に反対などはなかったです。
— ただ自社の業務を効率化するだけではなく、複数のステークホルダーのことを思いやって、電子契約くんを導入しているということを三浦様のお話から強く感じました。

実際の導入効果
── 電子契約くん導入によって、実際にはどのような影響がありましたか?
契約業務の効率化や働き方の変化に大きく影響しました。
契約業務の効率化という側面では、特に契約後の業務の短縮に大きく影響しました。返送された書類の保管ですが、従来は契約書類をスキャンしてフォルダに保管するというフローがありました。
電子契約であれば、データのまま保管することができたり、簡単に該当する契約を検索することができたりするため、契約後の業務を3分の1程度に短縮することができました。
また、全てオンラインで業務が完結するのでリモートワークもかなり普及しました。今までは、印刷・署名押印・製本・送付・書類受取・保管のような業務があったため、出社する必要がありました。しかし、電子契約であれば、契約書の準備から、契約依頼・保管に至るまで全てオンラインで完結します。それに新型コロナウイルスの情勢も相まってリモートワークが積極的に進みました。
さらに、ここまでの効果は予期していなかったのですが、上述した業務効率化やリモートワークの実現によって、従業員満足度が上がり、離職率が下がることにも繋がりました。具体的な事例をあげると、ベテラン社員がご両親を介護する必要があり、ご両親がお住まいの地方に移り住む必要があるという出来事がありました。従来の働き方だとやむを得ず離職することになってしまっていたのですが、電子契約の導入により、遠方からも働くことができるようになったため、介護と仕事を両立することが可能になりました。ベテラン社員からすると離職せずにすみ、弊社からすると優秀な人材を失わずに済みました。
— 契約業務を電子化することは、ただ業務効率化するだけではなく、人生を変える影響があるのですね。

導入に向けて注力したこと
── 目まぐるしいご利用実績を上げている貴社ですが、そこまで電子契約を進めるにあたって注力したことはありますか?
事前準備はかなり入念に実施しました。宅建業法が改正される前から運用フローを整理して、従来のフローが電子契約の導入によってどのように変化するかどうかのフローの整理や社内への浸透は余裕を持って実施しておりました。
また、電子契約は法律が絡むことから契約書の改訂などのリーガルチェックも、宅建業法改正のタイミングと同時に開始できるように準備を進めておりました。
イタンジのカスタマーサクセスにフォローいただいたのも、法律を理解するという点や運用フローを整理するという点から非常に役に立ちました。
また運用で注力していることとしては、紙の契約と電子契約の棲み分けですね。
個人の契約に関しては、募集時点から電子契約対応物件と記載することによって紙での契約を求めてくる人がほとんどいない状況にしました。ただ法人契約に関しては、コンプライアンス等の理由で法人に同意いただけ無いこともあるため、一部電子化できない等の課題は正直なところあります。
ただ、一部から電子化を進めることでも効果があるので問題はないですね。法人契約も含めた電子化は今後電子契約が市場のスタンダードになったタイミングなどに、可能になることを期待しております。

今後の電子化への意気込み
── ためになるお話を聞かせていただき本当にありがとうございます。最後に今後のDXに向けた意気込みがあれば教えていただきたいです。
今後はスマートロックに注力したいと思っています。『電子契約くん』を導入するより前から、スマートロックを導入したいと思っておりました。
内見予約・電子申込・電子契約・スマートロックがセットになって初めて完全なるDXが実現できると考えております。物理鍵を完全に無くすことによって郵送の手間やコストがなくなり、入居者様にとって民泊やホテルに近いような感じで部屋を借りることができるのではないかと思っております。
スマートロックの導入によって、弊社内での業務効率化やコストカットはもちろん、入居者や仲介会社に対してもシームレスな顧客体験を提供できると確信しております。
— 今後のDXに向けたお話誠にありがとうございます。内見からスマートロックの提供による、完全オンラインでの顧客体験は不動産業界の当たり前を良い方向に根底から覆すこと間違い無いですね。
これから共に未来を作っていければと思います。今後も引き続きよろしくお願いいたします。

三浦様とカスタマーサクセスの橋本